土木で見るべき就職先と選び方

土木就活で見るべき職種と選び方 土木職種の研究
土木就活で見るべき職種と選び方

土木の就職活動では色々な職種があるため、選び方に迷う方が多いと思います。そんな就活生のみなさんのために、まずは土木の就職活動の職種と選び方の概要についてまとめています。

土木の就職活動で対象となる職種の相関と概要

社会インフラができるための役割分担は、大きく分けて、発注者(行政)、計画・調査・設計、施工に分かれています。

土木学科を卒業するのですが、就職先の業種でどんなものがあるのか、いまいちピンときません。
みなさんどんな仕事をされているんでしょうか?

土木系学科の卒業生は、大きく分けて以下の3グループのいずれかに就職しています。
まずは概要を見てみましょう!

土木就活で対象となる職種
土木就活で対象となる職種の相関(建設コンサルタント協会資料を参考に管理人作成)

土木の就職先【発注者】

発注者?公務員の事ですか?
私のお母さんも公務員が一番いいよ!って言うんです

発注者は、公務員以外にもあるんですよ。
一番おすすめできるかと言われると悩ましい所です。大学の先生方はあまりお勧めされないことが多いですね。。。

発注者は、 国や県・市町村や、鉄道会社・電力会社等になります。発注者の主な仕事内容は予算の確保や予算の執行、また地元の方との意見調整など多岐に渡ります。
上記の図にもあるように、建設コンサルタントやゼネコンへの業務や工事の発注、検査等を行っています。
発注業務等がメインとなってきますので、技術的な仕事をする比重は、他の職種に比べると低くなります。

公務員(国・県・市町村の職員)

言わずと知れた公務員です。
親さんが最もおすすめする職種であり、大学の先生が最もおすすめしない職種でもあると思います。
国 > 県 > 市町村の順に、権限・給料・裁量・態度・残業代等が変化します。

鉄道会社

JR、各種私鉄です。
自社の鉄道の新規開通やメンテナンスを行います。
公務員よりも、技術的な知識を使う頻度が高い傾向にあります。

電力・ガス会社等

自社のインフラの新規開拓やメンテナンスを行います。
国の基準にとらわれない独自基準で業務を進めていることも多く、例えばドローンや3D設計等の活用等は素早いイメージがあります。

土木の就職先【計画・調査・設計】

計画・調査・設計って公務員の仕事じゃないんですか?
コンサルタントって…なんか怪しい気が。。。

戦前までは公務員がやっていたのですが、戦後は建設コンサルタントが多くを担っているんですよ
戦後に生まれた役割分担で、技術的部門は建設コンサルタント、予算や地元対応は公務員に分かれています。

計画・調査・設計は、いくつかの業種に分かれています。

建設コンサルタント

計画・設計を担当。
地域課題の解決方法の、企画構想段階から、実際の物を作るための設計、施工後の維持管理まで幅広い分野を担っている。
ゼネコンが「地図に残る仕事」であれば、建設コンサルタントは「地図を創る仕事」であり、ゼネコンが何を作るのかを、その上流側で決めているのは建設コンサルタント。
地質調査や測量も実施できる会社もある。

地質調査会社

地質調査を主に行う業種
ボーリング調査、電磁波探査、土質の成分分析等、土にまつわるあらゆることを調査・分析する

測量会社

測量を主に行う業種
設計の基礎となる現在の状況を正確に測量する

土木の就職先【施工】

施工は分かります!
工事している人たちですよね?

ざっくり言えばそうですね。
扱う業務の規模や種類によって、名前が変わっています

ゼネコン

ゼネラルコンストラクターの略(ただし、海外と若干違うので注意)
工事の元請けとなる。
スーパーゼネコン、準大手ゼネコン、中堅ゼネコン等、規模が大きく違う。

メーカー

専門に特化した工事を行う。
例えば橋梁メーカー、コンクート製品メーカー等がある。

土木の就職先比較

なんとなく分かりましたけど、具体的にはどんな違いがあるんですか?

実際には会社によって大きく異なりますが、職種の傾向としてはこのような一覧になります。

項目発注計画・調査・設計施工
主な業務予算確保・執行
発注・検査
地元対応
計画・調査・設計施工
(施工用の設計)
現場作業少ない少ない多い
住民対応多い無い少ない
異動(分野)3年に1回ほぼ無い少ない
異動(勤務地)市町村以外は3年に1回規模による工事毎に異動がある
転職時のリスク公務員へ転職ならOK
民間へは不可能
公務員、民間ともに容易公務員、民間ともに容易
ストレス要因業務量の過多
クレーマー(住民の一部)
上司のパワハラ
発注者の無理な要望発注者の無理な要望
気が荒い下請け
仕事に占める土木技術の割合少ない多い多い
給料普通良い
(規模による)
良い
(規模による)
残業他よりは少ない
残業代はつかない場合も
予想どおり多い
残業代はすべて出る
年度末は忙しい
予想どおり多い
残業代はすべて出る
土曜日は基本的に仕事
土木就活で対象とする職種の比較表

向いている職種の選び方

じゃあ私にはどんな職種が向いているんでしょうか?

詳細はまた話をしますが、とりあえず以下を眺めてみてください。

外で仕事をする方が好きだ
→ゼネコン、メーカー、測量、地質調査

室内で仕事をする方が好きだ
→建設コンサルタント

好きでたまらない分野がある
大学院、メーカー、建設コンサルタント(分野配属希望が通る場合)
 ※高専や学部生でそう思っている場合は、大学院への進学が最もおすすめ

転居を伴う転勤はしたくない
→小規模な会社、勤務地希望が通る会社

土日出勤や残業は絶対にしたくない
→他業種、市町村

在宅勤務等の働き方に憧れがある
→一部の建設コンサルタント

地元住民からのクレーム対応は耐えられない
→公務員以外

まずは概要の説明ということでこれくらいにさせていただき、各職種の詳細やおすすめポイントは、別記事で紹介したいと思います。

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